3年ほど前、実家にいる兄と母の老々介護の厳しさを目の当たりにして、母親を施設に入居するように説得しました。
母は施設入居を頑なに拒んでいましたが、今では安心して暮らしているようです。
施設では食事が毎日用意されています。食べやすいように細かくされていて、栄養もバランスも考えられています。
夜は夜勤の人が見ていてくれて、夜に歩き回るのも止めてくれるのですごい助かっています。
昼にはレクレーションもあって楽しそうです。お友達もできました。
お誕生日の日には三味線を持った人が来て歌ったり踊ったりしてお祝いしてくれて母がうれしそうでした。
母の生活の充実もそうですが、兄の生活にも変化があったようです。
兄も母に頼りきりな生活から一変人生初の一人暮らしを始めて、生き生きと過ごしています。
定年後に農業を始めたので、農業に精を出して、毎日母の施設に会いに行っているようです。
できた野菜を施設の方に差し入れなどして、兄のコミュニティーも広がったようです。
実家に行った時のトイレの垂れ流しなど、体調が悪いのに病院に行かせてもらえてもらえない状況、たまに顔を出したら転んでケガをしていたりと、今考えてら介護には不向きな環境でした。
離れている子供に助けを求めることができないつらさもくみ取って子供の方から親に接していかないといけないと感じました。
施設が自宅に近くになってから毎週のように会いに行っています。
忙しいと理由をつけて、たまにしか実家に帰らなかったことを今では後悔しています。
親が大変な時に助けてあげられないのは辛いものです。
自分の親が老いていくのは認めたくないし見たくないので見ない振りしていましたが、自分の親が老後幸せそうに暮らしていることが私の幸せでもあると思うようになりました。
私は55歳、母93歳、兄63歳です。