父が脳出血で倒れたのは、私がまだ学生の頃でした。
運ばれた病院で三日間眠り続け目が覚めても家族すらわからない状態に家族で泣きました。
働き盛りの父が、まさか倒れるなんて想像した事もありませんでした。
私達はこれからどうなるんだろう?父はずっとこのままなのか?色々な事が次から次に頭をよぎります。
父は2ヶ月の入院中、必死で自分の記憶を呼び起こし、リハビリを続けました。
右半身の麻痺と失語症が少し残りましたが無事に退院し、会社の理解もあり少しずつ仕事に復帰も出来ました。
父が倒れた時、介護生活を覚悟した私は父の復活にホッと胸を撫で下ろしました。
しかしそんな父も70歳を超えた頃からつじつまの合わない事を言う事が増えています。
トイレが間に合わない事もしばしばです。掛かりつけの病院からは、脳の病気をした人は認知症になりやすいと言われました。
まだ認知症と診断された訳ではありませんが、覚悟はしているつもりです。
一生懸命、家族の為に頑張ってきた父。これからは恩返しの気持ちで精一杯介護していこう!
でも、今の父の姿を見ていると複雑な心境です。あんなに威厳のあった父が小さく見えます。
「認知症の親と向き合う」よくテレビで特集が組まれます。
穏やかに接していけるんだろうか?私に出来るのだろうか?考えてしまいます。
勿論心から感謝の気持ちはいつもあります。でも綺麗事じゃない毎日の生活を私はどう過ごしどう考えるんだろう?
父がこの世を去る時、幸せだった!と思ってくれるように焦らず怒らず気張らず自分なりにやっていくしかないですね。
幸い、介護保険にもはいっていますし、お医者さんにもしっかりみせてあげたいです。